NPO法人 船橋障害者自立生活センター フリースペース 2022年8月4日 更新

私の昇降式電動車イス

 私が施設入所していた時に行事を見たら「福祉機器展」が書いてあったので職員の方と一緒に行って、各ブースを回っていたら車イスのブースがあって目に付いたのが昇降式電動車イスでした。実際、職員の方に乗せて頂いた時に座面を低くしたら1回で深く座る事が出来て色々、試したら私には必要だと確信して良いと思って業者の方と話をしました。当時は、未だ施設入所していてスタンダードの電動車イスに乗っていてバッテリーが座面の下にあって高さがあった為、深く座る事が出なくて困り果てていた所、昇降式電動車イスなら上げ下げが可能であって自由自在に操作が出来ると思いました。ゆくゆくは一人暮らしを目標としている為、デモ機を業者の方にお願いして施設に持って来て頂きました。(期限が2週間まで)。その間、昇降式電動車イスに乗ってリビングテーブルの高さに合わせて座面の調節をしたり、エアコンのリモコンや電灯のスイッチが高い場所にあって座面を高くしてスイッチ等を操作したり、色んな場所で使いこなせました。
 アッという間に2週間が経ち、デモ機を回収する為に業者の方が施設に来られましたが、私はデモ機に愛着が湧いて駄々をこねてしまいました。この2週間の間に色んな事が出来た事を業者の方に伝えました。約束の期限だったので仕方なく、昇降式電動車イスからスタンダードの電動車イスに乗り換えさせて頂きました。
 デモ機を業者の方に持って行かれた姿を見て悲しい思いをしました。
 元の生活に戻りましたが、スタンダードの車イスだと深く座る事が出来ないし、色んな場所でも不便だと感じて主任の方に『私、昇降式車イスを作りたいので申請したいです。』と相談しましたら、車イスの判定に行く事になりました。(スタンダードの電動車イスから昇降式電動車イスに換える為の判定)。当時はまだ戸籍が松戸でしたので、松戸市役所の障害福祉課の方が(判定して頂く場所が我孫子)で待ち合わせましょうと言われました。職員の方の運転で我孫子まで行き、障害福祉課の方に立会いの下、まず最初にスタンダードの電動車イスから昇降式電動車イスに乗り換えさせて頂いてから、我孫子市公共施設の職員の方と面談して私の思いを伝えた後、遂に判定する場所に案内されて順番がくるまで暫く待っていました。他の方の判定が済んで、やっと呼ばれてお部屋に入って先生に診て頂きましたが、ただ一周しただけで直ぐスタンダードの電動車イスに乗り換えさせて頂きましたが、判定した先生は何も言わず、何の為に判定に行ったのか解らないまま施設に戻りました。数日後に市役所の方から施設に連絡あって判定の結果、昇降式電動車イスの申請は出来ないと言われました。その訳は、施設に入所しているから職員の方に手伝って貰えれば良いのではないかとの事でした。スタンダードの電動車イスの申請なら出来ます。と言われましたが、私はスタンダードの電動車イスなら同じ車イスでしたら要りませんと市役所の方に、ハッキリお断りしました。業者の方に連絡して判定に行った結果、申請は下りませんとの事でした。と説明しました。私は、やっぱり昇降式電動車イスが必要なので自費で作りました。

 なんで福祉課の方達は、私達障害者の意見に耳を傾けてくれません。必要に応じて装具とか電動車イス等、決して贅沢ではありません。私を含め、障害を方達もそう思っているハズです。
 あなた達は、障害者をバカにしていませんか?これは差別であり、作りたいけれど中々、申請が下りなくて諦める障害者もいると思います。
 障害者だって人間ですよ(操り人形じゃないです)。もう少し親身になって聞いて下さい。