NPO法人 船橋障害者自立生活センター |
まだ「昭和」だった70年代、アメリカの障害をもった4人の大学生が、それまで入所していた施設からとび出し、地域の中で生活を始めました。これが発端になり、今やアメリカだけでなく、わが国の各地までも広がっているのが、障害者の自立生活運動です。
「自立生活とは、障害者の日常生活における他人への依存を最小限にするため、自分で生活を管理し、自分の選択にもとづく暮らしをすること」というのが、この運動の基本思想です。自分の意志と責任で、自分の生活、自分の人生をとりしきっていくという、ひとつの生き方のことであるともいえます。
4人のアメリカの学生が施設をとび出してから23年後の95年、船橋市でも「WAVEふなばし」のなかまが自立生活を始めました。リーダーのSさんですが、ワンルームのアパート生活です。「車いすで出入りできる部屋なので助かりましたが、実際に使用するにはそれでも改造が必要でした。しかし、不便はあっても生活は充実した毎日です」と、Sさんは話しています。
96年にはおなじアパートで、Yさんが生活を始めました。SさんやYさんの生活では、身辺などの介助が不可欠です。公的ヘルパーも利用していますが、それだけではカバーできないため、「WAVEふなばし」の介助者派遣システム(介助サービス)を活用しています。
市川市のIさんや女性のYさんなど、自立生活にとりくんでいるなかまは、他にも少なくありません。「WAVEふなばし」はこうした後につづくなかまをつくる目的で、自立生活の技能プログラムや、障害者のカウンセラーによるピアカウンセリングを開催しています。